金乗院安永九年算額

更新日:2023年10月16日

 この算額は、安永9年(1780年)3月に新座郡引又町(現在の志木市)の算学者村山忠治郎とその門人2人が奉納したものです。縦48センチメートル、横84センチメートルあり、桐材が用いられています。図面も文字も剥落していますが、わずかに板面に浮いた文字が読み取れます。
 江戸時代の数学は算法や算学と呼ばれ、中国から伝わった算学が改良工夫を経て、独特の発達を遂げたものです。流派も発達し各地に算学が普及すると、習得した知識を示すかのように、自己の著書の中に問題を提示し、後学の者や他の学統の算学者がこれを解く習慣が起こり、ほぼ同時期に社寺への算額奉納が流行します。
 県内の算額は、「埼玉の算額」(昭和44年3月刊)によれば133面の記録があり、うち77面が現存しています。金乗院に残る算額は、年紀銘があるものとしては県内でも古い事例です。
【指定年月日】昭和47年11月4日

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