身につけよう、応急手当!

更新日:2013年12月16日

 皆さんは、倒れている人を見かけたらどうしますか?また、いっしょにいた人が突然倒れてしまったら…? こわくて考えたくないかも知れません。でも私たちは、いつどこで、突然のけがや病気におそわれるかわからないのです。応急手当を身につけていれば、救急車が来るまでの間に人の命を救う手助けができます。

救急車が来るまでに応急手当を!

 身近な人が突然のけがや病気で倒れたら、皆さんはどうしますか?心臓や呼吸が止まったとき、人工呼吸や心臓マッサージを早くすればするほど、助かる割合が高くなります。 
 図1は、「カーラーの救命曲線(きゅうめいきょくせん)」といいます。心臓が止まってから、または呼吸が止まってから、何分くらいたつと命が助からないかが曲線で示されています。救急車が119番通報を受けてから現場に着くまでに全国平均で約6分かかります。もし、心臓が止まったり、呼吸が止まったりしてしまったときに救急車が到着するまで何もしないで見ていたら、命を救えないことがこの図1からわかると思います。
 倒れた人が、危険な状態にあるとき、その場にいあわせた人が応急手当をほどこすことが大切です。
 また震災(しんさい)や水害等で同時に多くの人がけがをしたときは、ふだんのようにすぐに救急車が来るとは限りません。このようなときこそ、応急手当が役に立つのです。

救命の連鎖

 たとえば、そばにいる人が倒れて心臓が止まったとき、どうしたら命を救うことができるのでしょうか? それには図2のような一連の行動をとることが必要なのです。これを「救命の連鎖」とよびます。特に「早い通報」と「早い応急手当」については、その場にいあわせた皆さんにやっていただくしかありません。適切な応急手当を行なって、到着した救急隊、そして医師へとリレーができれば、多くの大切な命が救われます。

心肺蘇生法(しんぱいそせいほう)と止血法(しけつほう)

 応急手当のなかで、特に命にかかわる場合にほどこされる手当を救命手当といいます。救命手当には心肺蘇生法と止血法があります。

心肺蘇生法

 心肺蘇生法には、人工呼吸と胸骨圧迫(あっぱく)心臓マッサージがあります。
 倒れている人が普段どおり又は、通常の呼吸をしていないときは人工呼吸をします。(肺に酸素を送り込みます。)
 次に、胸骨圧迫の心臓マッサージを行ないます。脳が酸素無しで生きていられる時間は3〜4分といわれています。心臓を圧迫することにより、血液を循環(じゅんかん)させます。
 人工呼吸2回、胸骨圧迫心臓マッサージ30回の繰り返しを救急車到着まで続けます。

止血法

 一般に、体内の血液が30パーセント失われると、生命に危険を及ぼすといわれています。出血がひどいときは、きれいなハンカチやタオルで傷口(きずぐち)を強く押さえます。血が止まるまで押さえ続けます。

救命講習を受けましょう。

 市内の中学校では、救命講習が授業の一環として、取り入れられています。
 また、友達同士や部活動などの団体で救命講習を受けたい場合は、20〜30人ぐらいの希望者が集まれば随時(ずいじ)開催しています。個人で受けたい場合は、一般の救命講習会に申し込んでください。
 一人でも多くの命を救うために、皆さんもぜひ応急手当を身につけましょう。

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