所沢カルチャーパークを考える未来会議プロジェクト
更新日:2024年3月1日
所沢カルチャーパークは約20ヘクタールの広大な樹林をもつ総合公園で、デイキャンプ場・キャンプ場も整備されている身近な自然体験ができる公園です。いつまでも緑豊かで遊べる公園とするために「所沢カルチャーパークを考える未来会議」プロジェクトを実施しています。
最初の一歩は知ることから。「豊かなみどりの中でクタクタになるまで遊べる公園」育てませんか。
プロジェクト概要
所沢カルチャーパークは、豊かな樹林と畑地が広がる武蔵野の豊かな景観が維持されている良好な立地条件を生かし、自然環境の保全と活用を行う総合公園として平成16年12月に一部開園しました。その後、整備を進め令和4年3月に概ね完成したところです。
本プロジェクトは、この所沢カルチャーパークが、「より魅力的に、いつまでも緑豊かな中で遊べる公園」とするため、また今後「市民と行政のパートナーシップ」等による維持管理を検討するため、専門家を招いて、市民と市職員が一緒に「これから」を考えていく市民会議を開催することを目的としています。
主催
所沢市建設部公園課
コーディネーター
有限会社 スマイルプラス 代表取締役 木村 智子 氏
令和5年度スケジュール
日程 | 内容 |
---|---|
6月 | 第1回学習会 参加者募集【受付終了】 |
7月25日(火曜) | 19時30分から20時30分 第1回学習会(ウェブ会議ZOOMにて開催) |
7月25日(火曜) | 第2回学習会 参加者募集【受付終了】 |
8月23日(水曜) | 19時30分から20時30分 |
8月23日(水曜) |
第3回学習会 参加者募集【受付終了】 |
9月15日(金曜) | 未来会議 参加者募集【受付終了】 |
9月28日(木曜) | 19時30分から20時30分 |
10月21日(土曜) | 10時から12時 |
12月9日(土曜) | 10時から12時 |
令和5年度活動報告書
以下の資料をご覧ください。
令和5年度活動報告書(PDF:956KB)
所沢カルチャーパークはこんなところ
開園日
平成16年12月24日一部開園
住所
所沢市大字下新井1296番1外
面積
開設面積:24.6ヘクタール
計画面積:25.6ヘクタール
公園の種類
総合公園
公園の主な施設
管理棟、キャンプ場、デイキャンプ場、芝生広場、多目的広場、大型遊具、ターザンロープ2基
昭和61年度に策定した(仮称)所沢カルチャーパーク構想は、樹林地の保全を行いながらレジャーやスポーツ施設をメインにした運動公園の計画で、平成5年1月19日には都市計画決定しました。
しかし、公園予定地の平地林で、当時、国内希少野生動植物種(レッドリスト)に指定されていたオオタカの営巣が行われていたこと、希少な動植物が生息していることから、平成12年1月21日に自然環境保全型の総合公園として都市計画変更を行い、整備を進め令和3年度に概ね完了しました。全体面積25.6ヘクタールのうち、約20ヘクタールは樹林地として保護しています。
詳しい人に話をききました
所沢カルチャーパークの清掃活動を行っている団体や、カルチャーパーク築造初期に携わった元職員にヒアリングのご協力をいただきました。これまでの経緯やカルチャーパークの「いま」を体感している方々の声をお届けします。
ふるさと公園応援隊のみなさま
- 所沢市民大学から生まれた「ふるさと公園応援隊」
- 所沢には、市民のための学習の場として「所沢市民大学」があるのですが、その18期2年次に「都市の環境」という学習テーマがありました。先生は埼玉大学の安藤聡彦先生でトトロ財団の理事長をされている方です。
- 環境というテーマの中でどこに焦点を当てるかということで、田植えをはじめ、いろいろ考えていた中で、たまたま所沢カルチャーパークにたどりつきました。所沢カルチャーパークを見たときに、元の代表が…この方は所沢生まれの所沢育ちの方だったのですが…「これぞ所沢の原風景だ!」とおっしゃられ、それで「所沢市の財産を眠らせておいてはもったいない、所沢カルチャーパークをテーマにちょっと勉強してみよう」ということになったんです。2011年のことでした。
- そこで知ったのが、平成11年度(1999年)策定の所沢カルチャーパークの基本計画でした。
- 基本計画を見たうえで、カルチャーパークの重点課題について市民大学で発表をしました。以下のようなことです。
- 広報活動の充実整備・・・これが知名度は全然ないんですね。航空公園でインタビューしたり、アンケートを取ってみたのですが、市民に全然知られていない。特に市の西側の方は全然知らない状態でした。
- 管理事務所の拡充と専門職員の常駐・・・以前の管理事務所は非常にみすぼらしくて、今は倉庫になっているのですが…専門職員の常駐が必要だと考えました。
- 公園環境の整備充実と自然の保全・・・自然環境保全型の公園として整備されるには、非常に不十分な感じで、これが大きな課題だと…。
- 市民参加の推進・・・基本計画にもうたわれているように、市民参加の推進がもっと必要なんじゃないか?こんなことを発表したので、言ったからには、「なんかやらないといけないんじゃないか」ということで、活動をはじめました。
- ごみ拾いから繋がる活動の輪
- 2011年10月31日から、まずはごみ拾いからはじめようと、始めました。あの頃は、ゴミがすごく目立ったんです。
- さらに、四季折々ゴミ拾いしながら回っていると林内がとても荒れているということがわかってきて、2017年6月から林内整備をはじめ、主には常緑低木雑木・藪・枯れ木の伐採や下草刈りなどをしたり、外来種のオオブタクサの撤去をしたりしました。ここにいたるまでには、安全管理の課題など、公園課とたくさんやり取りがあって、ようやくできるようになりました。
- 活動当初は、月に1回、月末にやっていたんですが、2019年の4月からは月に2回にしています。コロナ禍のときには休んだ時もありますけれど。前は、若くて平日に参加するのが難しい人が来てくれるといいなと考えて、土曜日にやっていたのですが、滑り台が使えるようになって、土日に駐車場がいっぱいになるようになってきたので、今は平日の火曜日か木曜日にやっています。
- 会員数は、アダプトプログラムの登録人数は35名。このうち女性は9名。
- 年齢層は、あんまり年齢を聞いてないのではっきりしませんが70歳前後~80歳くらいが主体で。最高齢は82歳。不定期の人を含めると、勤め人で30代から50代が数人、休み中参加の小中高生も数人いるね。
- このほか、企業ぐるみで参加してくれている人もいます。毎回5~6人。市の広報を見て、企業の名前を出さずに、地域への貢献ということで来てくれています。企業にお勤めの若い人たちは力があるので、本当に助かっているし、自分たちも元気をいただいています。
- 今のカルチャーパークについて思うこと
- 今の認識としては、知名度については、市の広報やインターネットでも調べられるようになりましたが、やっぱり遊具のことしか知られていませんし、本来の自然環境保全型の公園としての広報はまだできていない。
- 管理事務所は新しくできましたが、専門職員の配置が無い状況で、残念です。
- 公園環境の整備は、遊具や宿泊施設、新しい園路なども整備されましたけれど、例えば、湿地は機能していない。水が溜まらない。トンボやカエルがいない。そんなわけで、基本計画を見ると、まだまだ不十分なところがあるかなと。
- 自然環境保全型の公園としての整備が進まない中で、特に最近、心配なことがあります。ナラ枯れの話もありますけれど、かなり木が歳をとってしまっていますよね。歳をとって弱ってきた木には、虫がつきます。とにかく老木が倒れ掛かっているのが、けっこう多くて、我々が林床を整備していくとそういうのが目立ってくるし、ナラ枯れの木を切ると、今度は、枯れかかった木が、倒れてきそうで、非常に危ない状況があります。早いところ、雑木林を再生していかないと、本当に森が死んじゃう可能性があるんじゃないかと、すごく心配しています。ナラ枯れの話は本当に林の再生と一緒にやっていかないとと思います。
- 本当は、ナラ枯れの話は、大きな問題なので、公園予算だけでなくて、市で別の予算をとってやらないといけないんじゃないかなと思うのですけどね。そんなわけで、雑木林の再生の具体的なスケジュール感というか、道筋をつけていけないかなと思っています。
- 生物多様性所沢戦略がありますけれど、それとこのカルチャーパークの整備の整合性もしっかり見てく必要があると思います。
- 最終的に雑木林を再生させていくとしたら、炭焼きとかそういうことも考えて行かないと、本当に再生というのは難しいかと思いますが。
- あと周りに農地がありますが、農家さんに畑で指導してもらった方がいいんじゃないかと思うんですよね。公園の奥にも農地が残っているんだけど、そこもそういう形で協力してもらうとかね。
- 昔の雑木林は、落ち葉とか薪とか、使ったから雑木林として残って来たのだから、それを使う場所としての畑なども一緒にやれればいいと思います。そうすれば自然環境との共生ができるんじゃないだろうか?と思うんです。
- 所沢は「みどりと公園があるまち」ということで、観光面では川越が先に行っているけれど、川越とも対抗できるかな?(笑)
- カルチャーパークの魅力と未来への可能性
- やってよかったなあと思うことは、マイナスイオンがたっぷり浴びれる、元気をもらえる、気分がいいといったことでしょうかね。月末は活動の後に弁当を持って来て、ブルーシートを敷いてお弁当を食べています。その食事会でのたわいない話をするのが楽しいですね。
- キンラン・ギンランの話だけど、今まさにまっさかりなんですよ。ギンランはめったに見ないんだけど、やっぱり整備していただいたので、あちらこちらに出て来て、今まで眠っていたんだなあと思いましたね。出てくるようになった、公園課で幅5mくらいの下草刈りをやってくれたんだよね。それからだよ。あっちもこっちも出て来たんです。
- 航空公園に比べて鳥の鳴き声はすごいですよね。鶯もよく鳴いています。癒される。
- カブトムシの幼虫が育つように、落ち葉だめもつくろうと思っているんだけど、人手がないんですよ。まだ。
- フジバカマを育てて、アサギマダラを呼べるといいねとか色々夢もあります。
- あとは…。最近我々が林床を整備したところに、切った枝を持ってきて、切り株を持って来て、机とかうちみたいなものをつくって、子どもたちが遊んでいるんだよね。(立ち入り禁止のところだけど。)でも、そういうエリアを立ち入り禁止じゃなくて、ちゃんと遊べるようなエリアとして林の中につくっていくとかできるといいですね。子どもにとっては自然を体験するということは、本当に貴重な体験で、心も体もどちらにもいい作用がありますからね。
- 遊具ができたところはね。平日の午前中は保育園児が飛び回って遊んでいた。今は築山の斜面をごろごろしている。あのくらいの子どもたちは自分たちで遊びを作っていくものだから。そういうふうにして、林の中の基地じゃないけど、子どもたちが自ら遊びをつくっていく、そういう場を提供するっていうのが大事じゃないかな?と思います。
- ふるさと公園応援隊
- 活動日・・・原則火曜日、または木曜日/月2回/9時半から11時半
- 最終火曜日が定例日で、食事会を活動の後に行っている。
- 「かわらばん」という活動報告を発行。発行日は毎月10日。
- 所沢クラブのホームページにかわらばんは掲載され、そこに活動日も掲載。
- 興味がある人なら誰でも参加できます。
元公園課職員
- 苦戦する用地取得・・・
所沢カルチャーパークは、公園課にいたときに関わりました。
90年代初めごろだったと思います。400mのトラックや体育館、温水プールもつくるという運動公園の計画で、用地取得も0からの出発だったので、毎年少しずつ買い進めるということで、動き出しました。
計画区域は、市街化調整区域でしたが、当時はバブルがはじけて間も無い時期で、土地の値段が高かったんです。市が買い上げるのも大変です。そうは言っても取得をしていかなくてはならない。予算の獲得と地主さんの説得を地道に続けることになりました。
とは言え、そんなに簡単には進みません。買い上げのタイミングで多かったのは、相続があった時です。さっきも言ったように当時は土地の値段が高いので、地主さんが払う相続税がとんでもない金額になる。だけど家屋敷を売るわけにもいかないので、土地を手放すしかないということになり、買い取り請求が市に来て、買い上げるというのを繰り返して、土地取得が進んでいった感じでした。
- カルチャーパークに営巣する希少動物オオタカを調査
計画決定をして運動公園としての基本計画ができたのですが、それからほどなく、所沢カルチャーパークの敷地内でオオタカが営巣していることがわかりました。
その時代は、自然保護への世の中の関心が今よりもとても高い時代でしたから、「そんな自然豊かな場所を運動公園として開発するなんてとんでも無い」という意見がたくさん寄せられるようになりました。
ちょうど国の方では、1996年8月(平成8年)に環境庁自然保護局野生生物課が「猛禽類保護の進め方」を取りまめ、保護対策の基本方向を示すとともに、特にイヌワシ・クマタカ・オオタカを保護するうえでの必要な事項を示した時期だったので、所沢市でも「まずは調査が必要」ということになり、1997年~1998年(平成9~10年)にかけ、1年半かけて調査をしました。
この調査結果は慎重に取り扱いましたね。と言うのも、オオタカの卵やヒナはとても貴重で、場所がわかると盗みに来る人がいるんです。
そんな調査報告によって、オオタカが営巣していることが明らかになり、生態系の中で重要な位置にある貴重なオオタカを守るために、運動公園計画として始まった所沢カルチャーパークは、自然環境保全型の公園に大きく計画変更をすることになりました。そうしてできあがったのが、1999年(平成11年)に策定された所沢カルチャーパーク基本計画だったんです。
運動公園として周知もされていた計画を、全く違う方向に舵切りするわけですから、関係各所への説明が求められました。大きな非難を受けながらも説明して、なんとか納得していただくことができました。大変、苦労したことを覚えています。
第1回学習会
日時:令和5年7月25日(火曜)19時30分から20時30分予定
場所:ウェブ会議(ZOOM)で実施
申し込み方法:電子申請
電子申請
受付は終了しました。
講師
城戸 基秀 氏
(公益財団法人埼玉県生態系保護協会 統括主任研究員)
自然と共存するまちづくり・地域づくりを専門として、自然の保全、再生、活用などに携わっています。
「所沢カルチャーパーク」の基本計画策定や自然環境調査、「生物多様性ところざわ戦略」策定などを担当したほか、荒川沿いで市民参加によるサクラソウの咲く自然草地の再生などを行っています。
講演タイトル
所沢カルチャーパークと心豊かに暮らせるまちづくり
概要
当日の議事録や資料は以下をご確認ください。
第1回学習会議事録(PDF:441KB)
所沢カルチャーパーク概要(PDF:620KB)
第2回学習会
日時:令和5年8月23日(水曜)19時30分から20時30分予定
場所:ウェブ会議(ZOOM)で実施
申し込み方法:電子申請
電子申請
受付は終了しました。
講師
平城 尚史 氏
(技術士事務所ランドスケープ・マネジメントラボ 代表)
技術士(建設部門:建設環境、環境部門:自然環境保全)
約35年に渡る植物調査活動、環境省の植生図作成等
野山北・六道山公園等での人材育成、雑木林活用のコーディネーターとして活躍されています。
講演タイトル
雑木林を使っての活動事例(野山北・六道山公園等での活動)について
概要
当日の議事録は以下をご確認ください。
第2回学習会議事録(PDF:605KB)
第3回学習会
日時:令和5年9月28日(木曜)19時30分から20時30分予定
場所:ウェブ会議(ZOOM)で実施
申し込み方法:電子申請
電子申請
受付は終了しました。
講師
田所 喬 氏
(NPOフュージョン長池 理事長)
講演タイトル
地域協働型の公園管理からまちづくりへ
概要
当日の議事録は以下をご確認ください。
第3回学習会議事録(PDF:425KB)
所沢カルチャーパークを考える未来会議(全2回)
学習会(全3回)開催後に住民参加による未来会議を開催いたします。
所沢カルチャーパークの魅力や課題を学習会で知っていただいた上で、実際に現地を見たりワークショップを通じて、これからのカルチャーパークをどのように次世代に残すのか、住民と市職員が一緒に考える会議です。
募集要項【受付終了】
募集人数:15名
募集方法:電子申請による
募集期間:令和5年9月15日(金曜)から令和5年10月6日(金曜)まで
対象者:
- 市内在住・在勤・在学の方
- 全3回の学習会いずれかに参加された方
- 第1回、第2回の市民会議両日ともに参加できる方
- 第1回会議は所沢カルチャーパークに現地集合・現地解散となりますので、交通手段をお持ちの方
公共交通機関での行き方は以下のページをご確認ください。
所沢カルチャパークへの公共交通機関を利用してのアクセス方法
申請締め切り後、10月11日(水曜)に決定通知を送付する予定です。
応募者多数の場合は公開抽選を行います。
電子申請
受付は終了しました。
第1回未来会議
日時:令和5年10月21日(土曜)10時から12時予定
場所:所沢カルチャーパーク
現地視察を行う予定です。
概要
当日の資料は以下をご確認ください。
所沢カルチャーパーク散策案内図(PDF:323KB)
所沢カルチャーパーク概要(PDF:406KB)
散策後、配布資料
樹林地周辺施設説明(PDF:330KB)
キャンプ場周辺施設説明(PDF:297KB)
第2回未来会議
日時:令和5年12月9日(土曜)10時から12時予定
場所:所沢市役所8階大会議室
概要
当日の資料は以下をご確認ください。
第2回未来会議資料(PDF:2,996KB)
会議終了後、公募委員の皆さまからいただいたアイディアをまとめました。
各グループ意見とりまとめ(PDF:1,749KB)
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所沢市 建設部 公園課
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