双鳥草華文八稜鏡

更新日:2019年3月7日

 この鏡は、直径13センチメートル、厚さ6ミリメートル、重量320グラムあります。八稜鏡の形態で、内区と外区を仕切る内圏線が外圏と相似の八稜形をなしています。
 鏡の内区には、和様化した鳳凰が2羽向かい合って戯れ、その下に蔓性の枝と五弁の花が描かれており、外区には五弁の花が省略され、三弁だけ描かれています。
 江戸時代末期に、所有者の屋敷内から発見されて、謂れ書きとともに箱に納められ、今日まで大切に保存されてきました。謂れ書きには、権現社を建築する際、地下から鍬に当って出土したと記されています。権現社は、棟札から天保12年(1841年)の建築と判明したので、この鏡が出土したのも同年前後と推察されます。なお、鋳造年代は明らかではありませんが、12世紀頃まで遡るものと考えられます。

【指定年月日】昭和44年6月27日
注釈:こちらの文化財所在地については、都合により記載しておりません。
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