HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの定期接種について

更新日:2024年10月28日

目次

HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン制度のご案内

HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンは、子宮頸がんを起こしやすいHPV16型と18型の感染を防ぐことができます。
定期予防接種の対象者は、小学6年生から高校1年生相当の女子です。
注記:令和7年3月31日まで、平成9年4月2日から平成20年4月1日生まれの女性のうち、過去に合計3回HPVワクチンを接種したことがない方は、キャッチアップ接種の対象です。詳細は下記「積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方へ」をご確認ください。

平成25年4月1日から定期接種となりましたが、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が接種後に特異的に見られたことから、平成25年6月14日に厚生労働省から自治体に対し、副反応の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨すべきではないと勧告がされました。
その後、有効性及び安全性に関する評価、接種後に生じた症状への対応、情報提供の取り組み等について継続的に議論が行われ、令和3年11月26日に厚生労働省から、HPVワクチンの安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたことから、積極的な勧奨の差し控えを終了させることが妥当である旨の通知が出されました。

子宮けいがんとワクチンについて

子宮けいがんとは

子宮がんは、子宮の入り口(頸部)にできる「子宮けいがん」と子宮の奥の方にできる「子宮体がん」に分けられます。定期接種として実施しているのは「子宮けいがん」に効果のある予防ワクチンの接種です。
子宮けいがんの発症は、発がん性HPVの持続的な感染が主な原因とされています。HPVには100種類以上の型があり、性的な接触を通じて感染します。ただし、全てのHPVに発がん性があるわけではなく、子宮けいがんの原因となる発がん性HPVは、そのうち15種類あまりとされています。
発がん性HPVに感染してもその多くは自然治癒しますが、一部が持続感染となり、6か月から数年をかけて子宮けいがんを発症させます。初期の子宮けいがんにはほとんど自覚症状は表れませんが、進行すると不正出血やおりものが出るようになり、更に進行すると他の部位への転移や子宮摘出手術を受けなければならなくなる可能性もあります。

ワクチンの種類・接種間隔

定期接種化されているワクチンは、「サーバリックス(2価)」「ガーダシル(4価)」「シルガード9(9価)」の3種類です。

種類 サーバリックス(2価) ガーダシル(4価) シルガード(9価)
効果・効能 ヒトパピローマウイルス(HPV)のうち、16、18型ウイルスの感染及び前がん病変の予防 ヒトパピローマウイルス(HPV)のうち、16、18型ウイルスと、尖圭コンジローマや外陰上皮内腫瘍などの原因ともなる6、11型ウイルスの感染及び前がん病変の予防 ヒトパピローマウイルス(HPV)のうち、 16、18、31、33、45、52、58型ウイルスと、尖圭コンジローマや外陰上皮内腫瘍などの原因ともなる6、11型ウイルスの感染及び前がん病変の予防
接種間隔 1回目 接種 接種 接種
2回目 1回目から1か月後 1回目から2か月後 1回目から2か月後

(注記)初回接種時に15歳未満の場合、1回目から通常6か月(少なくとも5か月以上)あけると、計2回の接種で完了とすることができます。
3回目 1回目から6か月後 1回目から6か月後 1回目から6か月後

標準的な接種間隔で接種できない場合(9月30日までに初回接種が間に合わない方へ)

以下の接種間隔で接種することが可能です。
サーバリックス(2価):2回目は1回目から1か月以上、3回目は1回目から5か月以上かつ2回目から2か月半以上あけて接種。
ガーダシル(4価)またはシルガード9(9価):2回目は1回目から1か月以上、3回目は2回目から3か月以上あけて接種。
上記の接種方法についてご不明点がある場合は接種医にご相談ください。
厚生労働省「HPVワクチンに関する通知・事務連絡」(外部サイト)

    注意事項

    1. 15歳未満の方が1回目をシルガード9(9価)で接種する場合、接種間隔をあけることで計2回の接種で完了とすることができます。2回目を1回目から5か月未満で接種した場合、3回の接種が必要です。
    2. 原則同一のワクチンで接種することとなっておりますが、サーバリックス(2価)またはガーダシル(4価)を1から2回接種済みの方で、残りの回数をシルガード9(9価)で接種したい場合は、医師にご相談ください。
    3. 予防接種で全ての発がん性ウイルスの感染を防ぐことはできません。感染していたとしても早期で発見できるよう20歳になったら子宮けいがん検診を受けることが大切です。
    4. 既に感染している場合はウイルスを排除したり治療する効果はありませんので、もしも異常を感じたり気になる症状がみられる場合は、ワクチン接種や検診ではなく、早急に専門の医療機関を受診してください。

    対象者

    以下のどちらかにあてはまる方

    • 小学6年生から高校1年生に相当する女子
    • 令和7年3月31日までに限り、平成9年4月2日から平成20年4月1日生まれの女性

    注記:標準的な接種年齢は中学1年生相当の期間です。
    注記:平成19年度生まれの方は、高校1年生相当の年度を過ぎても、令和7年3月末までは接種が可能です。

    接種場所

    協力医療機関で接種できます。

    かかりつけ医が他にいる、就学・就業等のため県外に居住している等、協力医療機関以外での接種を希望される方は、以下のページをご参照の上、手続きをしてください。

    接種の流れ

    医療機関にご予約のうえ、予診票と母子健康手帳を持って接種してください。
    予診票をお持ちではない場合はお送りしますので、下記問い合わせ先までご連絡いただくか、電子申請にて交付申請をしてください。
    注記:小学6年生相当(12歳)になる女子に対しては、制度の案内文書を11歳の誕生月に、二種混合の予診票とあわせて送付しています。HPVワクチンの予診票は中学1年生相当の夏頃送付予定です。その前に接種をご希望の方は、交付申請をしてください。

    シルガード9(9価)の記載のない予診票をお持ちの方へ

    シルガード9(9価)の記載のない予診票をお持ちの方で、シルガード9(9価)の接種を希望する方は、見本の通り修正の上ご記入いただき、医療機関へお持ちください。

    電子申請ページ

    小学6年生から高校1年生相当の方はこちら(外部サイト)
    平成9年4月2日から平成20年4月1日生まれの方(キャッチアップ接種)はこちら(外部サイト)

    接種費用

    以下のすべての条件にあてはまる接種については、無料です。

    • 接種日時点で所沢市民である(引っ越し前後の接種にはご注意ください)
    • 協力医療機関での接種である
    • 決められた対象年齢、期間、回数を守っている
    • 決められた接種間隔を守っている

    条件にあてはまらない接種は、全額自己負担となることもありますので、接種の前によくご確認ください。

    注意事項

    • 厚生労働省作成のリーフレット等をご確認いただき、ワクチンの有効性と安全性をよく理解したうえで、接種対象者本人及び保護者において接種するかどうかの判断をお願いします。
    • 接種間隔をあける必要があることから、接種開始時期によって公費負担での予防接種(全3回の接種)が完了できない場合がありますので、あらかじめご了承ください。
    • 16歳未満の方の接種の際には、原則として保護者の同伴が必要です。同伴できない場合、13歳以上の方は事前に予診票の同意欄に保護者の署名をしてください。13歳未満の方は、同意欄に署名があっても保護者の同伴がないと接種できませんのでご注意ください。
    • 16歳以上の方は、予診票の同意欄に自署が必要です。

    シルガード9(9価)の定期接種化について

    「シルガード9(9価)」が、令和5年4月1日より定期接種の対象となりました。詳細については、下記をご覧ください。

    積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方へ

    令和7年3月31日まで、無料で接種が可能です(キャッチアップ接種)

    積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方へ、あらためて定期接種の機会をご提供します。

    • 対象 平成9年4月2日から平成20年4月1日生まれの女性のうち、過去に合計3回HPVワクチンを接種したことがない方
    • 期間 令和4年度から3年間
    • 注意事項
    1. 予診票は令和4年10月上旬(平成18年度生まれは令和4年3月下旬)、個別に送付しました。
    2. 過去にHPVワクチンを1、2回接種された方は、残りの回数を接種できます。前回の接種から間隔が空いていても接種し直すことはしません。
    3. 接種回数やワクチンの種類・接種間隔を確認・記録しますので、接種の際はなるべく母子手帳や接種済証を持参してください。

    HPVワクチンを過去に自費で接種した方へ

    積極的な勧奨が差し控えられていた期間に、定期接種の年齢を過ぎて、自費で接種した方への費用助成を開始しました。
    詳細は下記のページをご覧ください。

    接種時の諸注意

    妊娠中、授乳中の方

    妊娠中の方、授乳中の方は接種医にご相談ください。

    副作用について

    疼痛・発赤・頭痛・発熱等が起こることがあり、稀に失神や脱力等が起こることもあります。
    失神して転倒時に頭を打つなどの危険があるため、接種後30分間は医師の指示に従い、椅子に座るなど体重を預けられる体勢で安静にしてお待ちください。

    ワクチンを接種した方へ


    厚生労働省作成リーフレット(HPVワクチンを受けたお子様と保護者の方へ )

    子宮頸がん検診について

    HPVワクチンだけでは、子宮頸がんになる可能性をゼロにはできません。
    がん検診を受けることで、ワクチンで防ぎきれなかった子宮頸がんを早期発見・治療につなげることができます。
    《子宮頸がんは「ワクチン」「検診」で予防できるがんです!》
    所沢市では、20歳以上の方を対象に子宮頸がん検診の費用助成を行っています。お申し込みが必要なため、詳細は以下をご覧ください。

    医療従事者の方へ


    厚生労働省作成リーフレット(医療従事者の方へ )

    HPVワクチンに関する相談先

    HPVワクチンを含む予防接種、感染症全般についての相談

    厚生労働省では、「感染症・予防接種相談窓口」を開設しています。
    「感染症・予防接種相談窓口」
     電話番号:0120-469-283 注記:令和6年10月1日から電話番号が変わりました
     受付時間:平日午前9時から午後5時(土曜、日曜、祝日、年末年始を除く)

    HPVワクチンに関する無料オンライン相談について

    埼玉県産婦人科医会では、

    1. HPVワクチン接種前の不安、疑問などの相談
    2. HPVワクチン接種後の不安、疑問、定期検診などに関する相談

    の2つにわけて、専門の産婦人科医師が相談を受け付けています。

    利用方法

    埼玉県産婦人科医会ホームページ掲載のLINEアカウントを、友だち登録をすることで利用可能です。

    接種後に生じた症状についての相談

    接種後に気になる症状が出た場合には、まず接種を受けた医療機関を受診してください。
    なお、厚生労働省は、HPVワクチンの接種後に広範な疼痛又は運動障害を中心とする多様な症状を呈する方に対して、より身近な地域において適切な診療を提供するため、都道府県単位で協力医療機関を選定しています。
    ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関について(厚生労働省)(外部サイト)
    埼玉県では、以下の2か所の協力医療機関が診療を行っています。

    • 自治医科大学さいたま医療センター 産婦人科
      電話:048-647-4898
    • 埼玉医科大学病院 総合診療内科
      電話:049-276-1121

    また、接種後に症状が生じた方からの、医療、生活、教育等多岐にわたる相談を一元的に受け付け、個別の状況に応じて柔軟に対応することを目的とした相談窓口も設置されています。
    詳細は厚生労働省ホームページをご覧ください。

    関連リンク

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    お問い合わせ

    所沢市 健康推進部 保健センター健康管理課
    住所:〒359-0025 所沢市上安松1224番地の1
    電話:04-2991-1811
    FAX:04-2995-1178

    z-kenkokanri@city.tokorozawa.lg.jp

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