保育園の給食と食育

「食事」は、生命の維持、発育、発達に欠かせないものです。また、乳幼児期の子どもにとって、「食事」をみんなで楽しむ、調理のプロセスを日々感じる、様々な食材にふれるなどの経験を積み重ねることは、子どもの五感を豊かにし、心身を成長させます。
「食事」は空腹を満たすだけでなく、人間的な信頼関係の基礎をつくる営みでもあります。子どもは身近な大人からの援助を受けながら、他の子どもとの関わりを通して、食べることを楽しみ合い、豊かな食の体験を積み重ねていくことが必要です。
保育園は、入園している子どもにとっては家庭と同様に「生活をする場」であり、保育園での食事の意義は大きいと考えます。
乳幼児期から日々の食事を通して、発育・発達段階に応じて豊かな食に関わる体験を積み重ね、生涯にわたって健康で質の高い生活を送る基本となる「食を営む力」の基礎を培うことが重要であることから、保育園における食育は、次の事項に留意しながら進めています。

• 子どもが生活と遊びの中で、意欲を持って食に関わる体験を積み重ね、食べることを楽しみ、食事を楽しみ合う子どもに成長していくことを期待するものであること。
• 乳幼児期にふさわしい食生活が展開され、適切な援助が行われるよう、食事の提供を含む食育の計画を作成し、保育の計画に位置付けるとともに、その評価及び改善に努めること。
• 子どもが自らの感覚や体験を通して、自然の恵みとしての食材や調理する人への感謝の気持ちが育つように、子どもと調理員との関わりや調理室など食に関わる保育環境に配慮すること。
• 体調不良、食物アレルギー、障害のある子どもなど、一人ひとりの子どもの心身の状態等に応じ、嘱託医、かかりつけ医等の指示や協力の下に適切に対応すること。栄養士が配置されている場合は、専門性を活かした対応を図ること。