強迫性障害・OCD

更新日:2023年3月17日

自分でおかしいと思っても、ある考えが頭から離れないことや、確認などを何度も繰り返すなどの症状が起こります。
私たちが普段行っている様々な確認や衛生習慣の延長にあるので、問題のない行動なのか、過剰な行動なのか判断しにくいのですが、日常生活に支障が出る場合には強迫性障害が疑われます。

代表的な症状

不潔への恐怖と洗浄

汚れや細菌などへの恐怖から、過剰な手洗いや入浴を繰り返します。
自分以外が触れるドアノブなどを触れられなくなります。

加害恐怖

誰かに危害を加えたかもしれないという不安が頭から離れず、事件や事故として報道されていないか新聞やテレビを確認したり、警察や周囲の人に確認することもあります。

確認行為

戸締まりやガス栓、電気器具のスイッチを過剰に確認します。
何度も確認する、じっと見張る、指差し確認する、手でさわって確認するなどがあります。

儀式行為

自分の決めた手順でものごとを行わないと、恐ろしいことが起きるという不安から、どんなときも同じ方法で仕事や家事をしなくてはならないと感じます。

数字へのこだわり

不吉な数字や幸運な数字に、縁起をかつぐというレベルを超えてこだわります。

物の配置や対称性へのこだわり

物の配置に一定のこだわりがあり、少しでも位置がずれていると不安になります。

様々な影響

  • 日常生活、社会生活

手洗いや入浴、様々な確認で時間を使い、決められた時間に遅れたり、作業に時間がかかったりするようになります。それらのことに体力と気力を使うため、疲労しやすく日常生活や社会生活に大きな困難がともないます。

  • 家族や周囲の人が対応に困る

様々な確認を家族や周囲にも繰り返す(巻き込まれる)ことがあります。
強迫行為を周囲に求めることで家族が困ることや、人間関係に悪影響が及ぶことがあります。

強迫性障害の治療

薬物療法

心療内科や精神科で行います。

心理療法(カウンセリング)

行動療法や認知行動療法などです。
代表的なものとして曝露反応妨害法があります。

薬物療法と心理療法を併用する

薬物療法により抑うつ症状や不安などを安定させてから心理療法に移ります。

曝露(ばくろ)反応妨害法は

強迫観念による不安に対して、段階的に取り組んでいく心理療法です。
例として、汚いと思うものを触り手を洗わず我慢します。
これを繰り返すことで次第に不安が弱まり強迫行為が改善していくとされます。
再発予防効果が高いとされます。

回復のポイント

本人と家族が一緒に取り組むことが大切です。
強迫性障害を理解し薬物療法や心理療法などを納得して行うこと。
不安に感じることは相談しながら焦らずに進めましょう。

強迫性障害のつどいを開催しています

所沢市保健センターで月1回開催しています。
同じ立場のご本人やご家族同士による情報交換や体験を話し合います。
強迫性障害のつどいのページへ

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