平成28年9月号 西海 陽介さん、町田 弘貴さん、栗原 寛さん(所沢市4Hクラブ会員)
更新日:2016年9月5日
里芋で、月に願いを。「芋名月」の提案で全国に挑む
プロフィール
左から西海さん(神米金在住)・町田さん(中富在住)・栗原さん(山口在住)
市内の若手農業者で組織する「所沢市4Hクラブ」の同期。「4H」はHands(腕)、Head(頭)、Heart(心)、Health(健康)の4つの信条の頭文字。
3人は今年7月、日頃の経営改善の取り組みやグループ活動の成果を発表する、全国青年農業者会議プロジェクト発表で「芋名月に向けた里芋の提案」をテーマに関東大会で優勝を飾り、来年2月の全国大会に出場する。
全国大会出場は、所沢市4Hクラブ2年連続の快挙です。
高級品として名高い所沢の特産物、里芋。通常は晩秋に収穫するところを、9 月に早採りして価値を高める。販売の段階では、高い値段が付きにくい小さい里芋を、お月見のお供えとして提案する。
3人の取り組みは、栽培法にとどまらず、効果的な販売まで提案の幅を広げた点で高く評価されました。別名「芋名月」とも呼ばれる十五夜に、豊作を願って里芋を供える風習が発想を広げました。
昨年の9月に店頭で販売を試みたときには、2種類の里芋を並べ、手書きの里芋レシピも添えました。
月見団子のように丸く小ぶりな衣かつぎ(里芋を皮付きのまま蒸したりゆでたりしたもの)を試食してもらうなどの工夫で、大きな手応えが感じられたといいます。
プロジェクトの大きな力になったのが、クラブのメンバーからのサポート。
「自分たち3人だけだったら、栽培法の提案だけで終わっていました。先輩方からアドバイスをもらったり、販売店の方を紹介してもらったりして、どんどん広がったんです」。
オリジナルのスタンプやステッカーをあしらったおしゃれなパッケージも、先輩の協力から生まれたもの。「プレゼントにも使えそう」と好評でした。
意外にも、所沢市4H クラブは、県内で1、2を争う会員数だといいます。
「若い農業者が多く、頼もしい先輩もいて、恵まれていると思います。みんなで協力して所沢の農業を盛り上げていきたいです。所沢ブランドの野菜をさらに広く知ってもらいたいし、観光にもつなげられたら」と、3人は将来への抱負を力強く語ってくれました。
4H クラブのメンバーや農産物には、10月に所沢航空記念公園で開催される市民フェスティバルの農業祭で会うことができます。
会場に足を運んで、ぜひ、所沢の元気な農業をご賞味あれ。
(取材:加賀谷)
「今年のお月見に里芋を出せるかは、8月のお天気次第です」とのこと。見つけたら、ぜひ「芋名月」を楽しんで!
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