令和元年9月号 伊藤磨紀子さん(ぬいぐるみ作家・ひばりちゃんの生みの親)
更新日:2019年8月27日
プロフィール
伊藤 磨紀子さん
所沢市広報マスコット・「ひばりちゃん」の作者。市民カメラマンとしての活動の傍ら、カエルさん(写真左)やヨシヲ(写真右)など、個性あふれるオリジナルのぬいぐるみを製作中。子育てに奮闘中の2 児(7才と2才)の母。
ひばりちゃんを生み出したぬいぐるみ作家
「ひばりちゃんの着ぐるみをかぶってもいいですか?」。そう言って取材に臨むのは、所沢市の広報マスコット「ひばりちゃん」の生みの親である伊い藤とう磨ま紀き子こさんだ。ひばりちゃんのかぶり物や缶バッジ、パソコンの壁紙など、ありとあらゆるひばりちゃんグッズの製作を手掛けている。
大阪で化粧品の企画の仕事をしていた伊藤さん。「当時の仕事は、デザインも製作も、外部の業者などに依頼していました。実際に商品ができても、自分自身は愛着があまり持てなかったんです」。結婚を機に退職し、所沢に引っ越すと、製作から販売まで自分でやろうと一念発起。以前から趣味で続けていた革のカバン作りに本格的に打ち込むようになった。
そんなある日、カエルをテーマにした作品作りをする機会が。その時に生まれたのが、伊藤さん初のぬいぐるみ作品「カエルさん」だ。作品をSNSに掲載したところ反響が大きく、カエルさんが各地を旅する様子をSNSでつづる日々。当初はカバン作家になろうと決意したはずが、いつの間にか「ぬいぐるみ作家」になっていた。
その後、地域と関わりたいと、得意なカメラを生かし広報課の「市民カメラマン」に応募。市内のイベントで写真を撮影するようになった。所沢の魅力をカメラに収める活動を続けていたある日、伊藤さんのSNSを見た市の職員から、市のPRのためにキャラクターを作らないかと提案を受けた。当時は「ゆるキャラ」ブーム初期。まだトコろんが誕生していなかった所沢で、地域をPRし、盛り上げたい。こうして平成21年10月に生まれたのがひばりちゃんだ。
季節によって衣替えする衣装や小物まで全て伊藤さんの手作り。ひばりちゃんは焼だんごとうどんが大好物で、実は高いところが苦手。細かなキャラクター設定は、生みの親ならではの愛の強さだ。「手作りのぬいぐるみの魅力は、全て自分で作ったものに愛着を持ってくれる人に出会えること。会社勤めの頃にはなかったやりがいを感じます」。ひばりちゃんに限らず、伊藤さんが作るキャラクターにはそれぞれの個性が宿る。「製作中に『この子はこんな子なんだろうな』とか、性格が決まっていくんです。ぬいぐるみ作りの面白いところです」
都内で年1回程度の個展を開いたり、ハンドメイドイベントに参加したりするなど、精力的に活動をする伊藤さんは、現在子育てにも奮闘中。「空いている時間に少しずつ製作を続けていますが、なかなか進みません」と笑う。
ぬいぐるみから見える所沢は、普段の景色と少し違うはず。そんな新しい発見を求め、ひばりちゃんは今日もゆく。
(取材:宮崎)
Web版こぼれ話
ひばりちゃん誕生秘話!
ひばりちゃんのモデルになったのは、市の鳥「ヒバリ」。ヒバリは通常茶色の羽をはやしていますが、ひばりちゃんは真っ黒!
ひばりちゃん誕生の際に、「普通の茶色では面白くない!」とのアイデアで、真っ黒のひばりちゃんが生まれたのです。
黒い体につぶらな瞳がかわいい♪
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