令和6年6月号 西田杏さん(パラ水泳選手)
更新日:2024年5月27日
プロフィール
西田 杏さん
(市内在住)
生まれつき左上腕欠損・右足大腿骨欠損で、義足を使って生活。水泳競技では(注釈)S7 (身体障害)クラスで活躍。
マンガやアニメが大好きな西田さん。嫌なことがあったときは好きなマンガを読んで元気を出す。ちなみに一番好きなマンガは「東京喰種」だそう。 (注釈)身体障害のクラスはS1(重度)からS10(軽度)に分類される。
「絶対にメダルを獲る」熱い思いを胸に、いざパリへ
「パリ大会では、全力でメダルを獲りに行きます」と力の入った言葉で語ってくれたのは、パリ2024パラリンピック大会出場が内定した、パラ水泳選手の西田杏さんだ。
幼少期の頃から体を動かして遊ぶのが大好きだった西田さん。小学校では義足を履いて友達と走り回ったりと、とにかく活発だったという。
水泳との出会いは、小学校の体育の授業のとき。プールで友だちとはしゃいだり、泳ぐことの楽しさに感動し、水泳が大好きになった。
それからは学校が終わると、毎日のように市外にある障害者向けの施設まで母に送迎をしてもらい、時間を忘れて水泳を楽しんでいた。中学に入っても、その生活は変わらなかった。
「50mプールのある高校に進学したい」という思いから、川越女子高等学校に入学。この頃から、本格的に水泳を競技として始めることとなった。健常者と一緒に泳いだり、レースに勝ったりすることで、より水泳にのめりこんでいった。そして「いつかパラリンピックでメダルを獲る」という大きな夢ができた。
それからは毎日水泳に没頭し、食事などにも気を付け、練習を重ねた。
その結果、タイムをみるみる縮め、高校1年にして日本選手権大会に出場。初出場にもかかわらず、準優勝という好成績を収めた。
日本選手権大会をきっかけに、パラ日本代表合宿に召集されることとなり、夢が現実へと一気に近づいた。
日本トップレベルのライバルたちと一緒に練習することで、西田さんはさらにタイムを縮め、まさに順風満帆だった。
そして迎えた、リオ2016パラ大会出場メンバー発表のとき。だが、そこに西田さんの名前は無かった。
「万全の状態だったからこそ、ものすごく悔しかった。自分に足りないものが何かを突き詰め、たくさん練習した」と西田さんはいう。
その努力が実り、東京2020パラ大会では日本代表として大会に臨んだ。メダルには届かなかったものの、手応えを感じた西田さんは次のパリ2024パラ大会に向け、すぐに動いた。
新たに、コーチには同年代の元水泳選手に就いてもらい、お互いに意見を言い合える環境をつくったことで、パフォーマンスは向上し、自己ベストを次々と更新していく。そしてパリ2024パラ大会では、2人3脚でメダルを目指す。
「所沢市民の皆さん、いつも応援ありがとうございます。4年に1度のオリパライヤー。所沢からたくさんの選手と共に盛り上げていけるよう頑張ります!」と大会への意気込みを語ってくれた。
所沢市一丸となって、今まで以上に西田さんを応援しましょう!
(取材:上地)
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